Category Archives: 「血洗いの池」にホタルを呼び戻す事業

「血洗いの池にホタルを呼び戻す会」報告 ホタル飛ぶ!!・・・平成25年6月19日

6月19日、午後8時、血洗の池、蛍幼虫放流場所にて、ホタル確認。・・・まずは一匹。

6月25日、同8時過ぎ、同場所、・・・3匹飛行。

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学習院の「自然」をつくる 「血洗いの池にホタルを呼び戻す会からの報告(桜友会報102号より抜粋)

このほど「血洗いの池にホタルを呼び戻す会」(代表・大井昭彦)が発足した。
以下、同会の趣意書から抜粋して、その計画をご紹介しよう。

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学習院大学構内にある血洗いの池は、明治20(1887)年に作成された古地図に[金久保沢」の灌漑用溜池と記されていました。
学習院中・高等科が四谷尾張町より移転した後も、血洗いの池の周囲には、ところどころに湧水が流れ出していて、初夏には無数のホタルが飛び交っていたと聞いています。
shouwaryou2013_1数年前、昭和寮会会員の一人がホタル研究家であったことから始まった「目白の森のホタル塾」で、目白キャンパスの自然環境について話し合った際、複数の会員から「血洗いの池にホタルが飛んだらいいね」という声が上がりました。
そこでそのホタル塾の会員が、3年がかりで血洗いの池の水質とホタルの餌となるタニシ、カワニナ、サカマキガイの生息調査を行ってきました。
その結果、これらの生息がわずかに確認され、ヘイケボタルを血洗いの池に呼び戻すことに明るい兆しが見えてきました。
これをふまえて広く桜友会員に声をかけ、「血洗いの池にホタルを呼び戻す会」を発足させ事業を展開することになりました。
kawanina_tanishi手はじめに、平成24(2012)年11月の大学祭で血洗いの池にヘイケボタルの幼虫1000頭、本年2月末にはさらに1000頭の放流をいたしました。夏前には総計2500頭を放流する予定です。
順調にいけば、7月初旬には何頭かの平家ボタルが水面上を飛ぶものと期待されています。
hotaru-2ホタルの研究者の話では、かつて血洗いの池が灌漑用溜池であった頃、沢筋にはゲンジボタル、溜池にはヘイケボタルが仲良く生息していたということです。
私たちは次の段階として、より飼育が難しいとされるゲンジボタルの飼育に着手する方針です。
ゲンジボタルの幼虫と餌のカワニナは流水域に生息することから、一定の水路と清らかな流れが必要となります。
今のところの検討段階では、水路設置の候補地として血洗いの池の南側遊歩道脇の草地を考えています。
設備面では、太陽光で小型ポンプを稼働させ、水を循環して、流水路を作ることを提案しています。
これらが予定通り進みますと、3年から5年先には、血洗いの池周辺でゲンジボタルとヘイケボタルが織り成す光の舞を鑑賞できることになります。
私たちは在学生に季節感あふれた憩いの場を提供し、末永く学習院の貴重な歴史文化的財産でもある血洗いの池の豊かな自然を守るため、この事業をぜひとも成功させたいと考えています。

2013/2/28日 血洗の池ホタル放流第二回目

第二回目のホタルを放流いたしました。

角野、師田、大深、荷見、中野各氏

撮影:Shinato

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「血洗いの池」にホタルを呼び戻す事業

下記の様に波多野学習院院長に対し、10月23日趣意書を提出し、この活動を許可して頂きました。
この結果、11月2日大学祭の喧噪を外れて、血洗の池にて有志でヘイケボタルの放流を行いました。
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趣意書
「血洗いの池」にホタルを呼び戻す事業について

学習院大学構内にある「血洗いの池」は1887年に作成された古地図に「金久保沢」の潅漑用溜池として記されていて、学習院中・高等科が四谷尾張町より移転した後も「血洗いの池」の周囲には、所々に湧水が流れ出していて、初夏には無数のホタルが飛び交っていました。
数年前、昭和寮会で「目白キャンパスの自然環境」について話し合った際、複数の会員から「血洗いの池にホタルが飛んだらいいね」という声が挙がりました。
そこで会員の一人がホタルの飼育技術を学ぶ一方、3年がかりで「血洗いの池」の水質とホタルの餌となるタニシ、カワニナ、サカマキガイの生息調査を行ってきました。
その結果、今春にこれらの貝の生息が僅かに確認され、ヘイケボタルを「血洗いの池」に呼び戻すことに明るい兆しが見えてきました。
これを期にあらためて有志を募り仮称「血洗の池にホタルを呼び戻す会」を発足させ、「血洗いの池」にホタルを呼び戻す事業を展開することになりました。そして手始めに、学校側の了解が得られれば、今年の11月の大学祭に合わせて「血洗いの池」にヘイケボタルの幼虫1000頭の放流を予定しております。順調にいけば、来年の7月初旬には何頭かのヘイケボタルが池の水面上を飛ぶものと期待されています。
ホタルの研究者の話では、かつて「血洗いの池」が潅漑用溜池であった頃、沢筋にはゲンジボタル、溜池にはヘイケボタルが仲良く生息していたと言うことです。
私達は次の段階として、より飼育が難しいとされるゲンジボタルの飼育に着手する方針です。ゲンジボタルの幼虫と餌のカワニナは流水域に生息することから、一定の水路と清らかな流れが必要となります。
今のところの検討段階では、水路の設置の候補地として「血洗いの池」の南側遊歩道脇の草地を予定しております。そして設備面では、太陽光で小型ポンプを稼働させ、水を循環して、流水路を造る事にしています。
これらが予定通り進みますと、3年から5年先には、「血洗いの池」周辺でゲンジボタルとヘイケボタルが織りなす光の舞が鑑賞できることになります。
私達は在校生に季節感あふれた“憩いの場”を提供し、末永く学習院の貴重な歴史文化的な財産でもある「血洗いの池」の豊かな自然をまもるため、学習院桜友会のご協力を得て、この事業を是非とも成功させたいと考えています。
波多野院長にはなにとぞこの事業の趣旨を理解され、ホタルの幼虫の放流と「流水路」の造成にご承認、ご支援を賜りたく、お願い申し上げる次第でございます。
以上