総会は本多幹事の名采配で無事終了。
総会の最後に深江副会長より副会長退任の挨拶を戴きました。
不死鳥庵も野沢さんの素晴らしい司会で丸山先輩・村上先輩を始め多くの先輩・同輩・後輩の方々から寮の思い出等一言ずつ戴き
時間が足りない程の盛りあがりでした。
吃驚したことに中野君の蛍幼虫の展示が好評で多くの外部の観客を集め特に中等科の生徒が沢山集まり暫く展示物前からはなれませんでした。
2次会には土橋(時)・木下・佐伯・師田・本多各先輩に出席戴き
又本日は島野・角野両先輩から電話にて昨日の総会&不死鳥庵に対する慰労と今後の昭和寮会への多大なる激励・助言をいただきました。
上記のように多くの先輩方や実行委員皆様の助けを受け無事に終了致しました。
本年4月の不死鳥庵で蛍の幼虫を展示
その後血洗いの池に幼虫を放流された中野氏(43年物卒)より写真が届きました。現在“血洗いの池に蛍を呼び戻そう“と角野先輩を先頭に昭和寮会有志で活動していますが写真にあるように今回の放流には桜友会の大井副会長も参加されました。昭和寮会一部有志が始めた運動がいよいよ桜友会を巻き込みより全学的な広がりを見せようとしています。
(当該放流活動等について学習院の了承を得て実施しています)今年の夏にはいよいよ蛍が池に舞う姿が見えるのではないかと期待が膨らみます。
今後の活動経緯も昭和寮ホ-ムペ-ジに掲載予定でいます。
今後の活動に昭和寮生皆様の温かいご支援をお願い致します。
昭和寮会事務局長 大深
ホタルの豆知識
はじめに
血洗いの池に、本日の500頭の放流で、昨年11月から累計で2000頭のヘイケボタルの幼虫を
放流したことになります。さて、今年の7月に何頭くらいのホタルが観察できるのでしょうか?
期待と不安が入り混じった気持を持っています。仲間内では実績で40%の羽化率という数字が挙がってきています。残念ながら血洗いの池には天敵として、鯉が生息しています。果たしてどの様な結果になるのでしょうか?
賽は投げられました。祈るような気持で7月を待つことにします。ところで、折角の機会ですので、ホタルの豆知識を知ってみるのも一興ですね。
1 水生ホタル(幼虫の時は水中で生息し、上陸して蛹になり、変態して成虫になる)のこと
世界にはホタルは3000種弱、そのうち陸生のホタル(幼虫から成虫に到るまで陸上で生息する)がほとんどで、水生のホタルは10種。
日本には、ホタルは47種が生息しているといわれています。そのうち3種(ヘイケボタル・ゲンジボタル・クメジマボタル)が水生ホタルです。
生息域はヘイケボタルは大陸の沿海州地域、ゲンジボタルは日本列島の固有種で、北海道以外で生息していましたが、ただし、現在は内地から持ち込んだゲンジホタルが繁殖し始めているそうです。
クメジマボタルは沖縄県の久米島に生息している固有種です。
2 ゲンジボタルのこと
ゲンジボタルの研究は、日本の固有種と言う理由でか、十数年前から遺伝子レベルで相当進んできていて、色々な事が解ってきています。その内容は、日本列島の造山活動と密接に関係していることです。日本列島を北海道を除いて、北九州地域・南九州地域・西日本地域・東日本地域の4つの地域に分ける事ができ、さらに細かくは、東日本では関東ブロックと東北ブロック。西日本は裏日本ブロック、広島・岡山・兵庫ブロックに、南九州は大隅半島が3つのブロックに分けられる事が明らかにされています。
生き物の進化はその生息する環境によって異なります。従って、それぞれの地域でそれぞれの進化をしていると考えられます。
3 ホタルの餌のこと
ヘイケボタルの場合
色々実験してみました。淡水産の生魚肉は良く食べます。ではマグロやカツオの刺身はどうかというと、
これも食べます。生イカ・アサリなども良く食べます。ついでにユデダコまで、これはちょっとは食べますね。
それと、獣肉・・・豚肉類も食べます。しかしこれらの肉は水を汚しますので、飼育では用いる事はできません。
飼育用に用いているヘイケボタルの餌は、展示をしています、マシジミ・カワニナ・マルタニシ・ヒメタニシ・サカマキガイ・モノアラガイ6種類。
マシジミは淡水産のシジミで二枚貝。自然環境の中では通常、川底の砂泥の中にもぐっているので、ヘイケボタルの餌にはなりにくいと思いますが、良く食べてくれます。動きが遅いので襲い易いと思われます。
サカマキガイとモノアラガイの2種類は蓋がありませんので、動きはカワニナ・タニシ類より速いのですが
ヘイケボタルにとって大きさも差ほど大きくならないので、襲い易いらしく、最も良く食べてくれます。
ゲンジボタルの場合
カワニナを主として食べます。他のものは食べないかと言うと、そうでもなさそうな報告もあります。
モノアラガイも少しは食べると言う複数以上の報告もあります。ただし、定常的に食べるかと言うとそうでは無いらしいのです。
(文責43年卒 中野 勝)