「血洗いの池」にホタルを呼び戻す事業

下記の様に波多野学習院院長に対し、10月23日趣意書を提出し、この活動を許可して頂きました。
この結果、11月2日大学祭の喧噪を外れて、血洗の池にて有志でヘイケボタルの放流を行いました。
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趣意書
「血洗いの池」にホタルを呼び戻す事業について

学習院大学構内にある「血洗いの池」は1887年に作成された古地図に「金久保沢」の潅漑用溜池として記されていて、学習院中・高等科が四谷尾張町より移転した後も「血洗いの池」の周囲には、所々に湧水が流れ出していて、初夏には無数のホタルが飛び交っていました。
数年前、昭和寮会で「目白キャンパスの自然環境」について話し合った際、複数の会員から「血洗いの池にホタルが飛んだらいいね」という声が挙がりました。
そこで会員の一人がホタルの飼育技術を学ぶ一方、3年がかりで「血洗いの池」の水質とホタルの餌となるタニシ、カワニナ、サカマキガイの生息調査を行ってきました。
その結果、今春にこれらの貝の生息が僅かに確認され、ヘイケボタルを「血洗いの池」に呼び戻すことに明るい兆しが見えてきました。
これを期にあらためて有志を募り仮称「血洗の池にホタルを呼び戻す会」を発足させ、「血洗いの池」にホタルを呼び戻す事業を展開することになりました。そして手始めに、学校側の了解が得られれば、今年の11月の大学祭に合わせて「血洗いの池」にヘイケボタルの幼虫1000頭の放流を予定しております。順調にいけば、来年の7月初旬には何頭かのヘイケボタルが池の水面上を飛ぶものと期待されています。
ホタルの研究者の話では、かつて「血洗いの池」が潅漑用溜池であった頃、沢筋にはゲンジボタル、溜池にはヘイケボタルが仲良く生息していたと言うことです。
私達は次の段階として、より飼育が難しいとされるゲンジボタルの飼育に着手する方針です。ゲンジボタルの幼虫と餌のカワニナは流水域に生息することから、一定の水路と清らかな流れが必要となります。
今のところの検討段階では、水路の設置の候補地として「血洗いの池」の南側遊歩道脇の草地を予定しております。そして設備面では、太陽光で小型ポンプを稼働させ、水を循環して、流水路を造る事にしています。
これらが予定通り進みますと、3年から5年先には、「血洗いの池」周辺でゲンジボタルとヘイケボタルが織りなす光の舞が鑑賞できることになります。
私達は在校生に季節感あふれた“憩いの場”を提供し、末永く学習院の貴重な歴史文化的な財産でもある「血洗いの池」の豊かな自然をまもるため、学習院桜友会のご協力を得て、この事業を是非とも成功させたいと考えています。
波多野院長にはなにとぞこの事業の趣旨を理解され、ホタルの幼虫の放流と「流水路」の造成にご承認、ご支援を賜りたく、お願い申し上げる次第でございます。
以上

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